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【神様図鑑】天之常立神とは?天の恒常性を象徴するご利益と神話を解説

神様図鑑

天地がまだ安定していない、混沌とした時代。
そこに静かに現れたのが、天之常立神(あめのとこたちのかみ)です。

名前が示すのは「天が常に立ち続ける」という永遠性です。
高天原を支え、天の世界の恒久的な基盤を象徴する存在として、別天津神の中で最後に出現しました。

具体的な物語はとくに残されていませんが、次に現れる国之常立神(くにのとこたちのかみ)と対をなし、「天」と「地」という宇宙の根原を示す重要な神として、神話の世界観を支えています。

神様の基本情報

名前(正式名・別名)
天之常立神(あめのとこたちのかみ)
別名:天常立尊(あめのとこたちのみこと)、天底立命(あめのそこたちのみこと)など

主なご利益
・産業振興
・五穀豊穣
・交通安全・航海安全
・開運招福
・縁結び・子授け・安産
・家内安全
・金運招福(特に金持神社の信仰より)

所属する神系譜
天津神
別天津神の第五柱

神格と性質
・天の永久性・恒常性の象徴
・高天原の守護神
・天の土台・根源的な空間の神

神様を表すシンボル
・空・天空
・不動の基盤
・永続性を象徴する「常(とこ)」の観念

登場する神話・物語

登場神話
『古事記』…天地開闢の場面で「別天津神」の最後に現れます。

『日本書紀』…本文には登場せず、一書第六に「天常立尊」として記載されています。
出現順序は異なり、最初に現れた神とされる伝承もあるようです。

関連神話のあらすじ
天地の始まり、宇摩志阿斯訶備比古遅神に続いて現れたのが天之常立神です。
その神名の通り、「天を常に立たせる」存在として高天原の基盤を固めた後、すぐに身を隠したと記されています。

印象的な特徴
・具体的な行動や物語を持たず、純粋に「天の秩序」を象徴する抽象神とされています。
・「国之常立神」と対をなす関係が強調されています。
・一部の文献では天之御中主神と同一視されるという話もあるようです。

ゆかりの神社

【全国の代表的な神社】

  • 出雲大社(島根県出雲市)…本殿御客座にて別天津神として祀られる
  • 駒形神社(岩手県奥州市)…駒形大神の一柱として主祭神に祀られる
  • 金持神社(鳥取県日野郡)…天之常立神を主祭神とし、金運のご利益で有名

【関東・千葉県の神社】

  • 櫻ヶ丘神社(千葉県四街道市)…天之御中主神、明治天皇と共に祀られる

神様のエネルギーとメッセージ

エネルギーの質
・大地を支える空のように「動かない安定」
・変化の多い時代においても揺らがない「軸」
・天と地をつなぐ転換点としての役割

日常生活へのメッセージ
・基盤を整えるとき、足元を固めたいとき
・新しい挑戦の前に、安定や秩序を大切にしたいとき
・自分の原点を思い出し、心を落ち着けたいとき
→ 天之常立神は「揺るぎない軸」を授け、人生を安定させるサポートをしてくれます。

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